株式会社 エイミックス｜貝阿彌 佳則

人生は人生ゲーム。歩みながら経験を積み、様々なスキルを溜めていく。集めた経験とスキルの結果、初めてやりたいことや得意な仕事が見えてくる。

貝阿彌 佳則（かいあみ よしのり）：株式会社エイミックス代表取締役。大阪府出身。陸上自衛隊にて4年の勤務を経て、競売関連の不動産業者に5年、建売会社に4年勤務。1993年、住友不動産販売株式会社に入社。1997年〜同藤井寺営業センター所長として勤務を経て2003年に独立。

「やりたいことが見つからない」「得意な仕事がわからない」という人は多いです。株式会社エイミックスの貝阿彌氏も、やりたいことがわからなかった時期を過ごした後に生涯の仕事に出会っています。そんな貝阿彌氏に社会人としての働き方についてお聞きしました。

若いときは人生ゲームのようにアイテムを集める時期

─これから社会に出る学生や20代が勉強しておくべきことはありますか

私がよく例に出すのは人生ゲーム。人生ゲームは大半の人が遊んだと思うんですが、喜びや悲しみの感情を伴いながら、お金やキャリアなどの人生に必要なものが凝縮されたゲームです。最後的にゴールを目指す中で、アイテムを獲得したり、様々なスキルを身につけたりしますよね。また、それらがあることでゲームが華やかにもなるわけです。

─貝阿彌さんは仕事を人生ゲームのように捉えてキャリアアップしたということでしょうか

正確にいうと、振り返ればそうだったということですね。自衛隊に入ったり、色んなアルバイトをしたり、資格で言えばFPの勉強もしてきました。過去に積み上げた経験が現在の自分を構成しているわけですね。やりたいことを見つけられないという人は、まずは興味のあることをやってみればいいと思います。すべては経験値ですし、答え合わせが後からできるケースもありますから。

─その都度、自分がやっていることが間違っていないか不安を感じる人も多いですね

人生の正解なんて人それぞれだし、途中でわからなくても不思議ではありません。いま自分にできることだけに注目し、人生のフェーズごとに勉強して行動すれば良いと思う。周りの人と比較せず、淡々と自分の経験を積み上げてほしいですね。

「はじめから好きな仕事に出会えるわけではない。働きながら様々な経験値を積んで、やっとたどり着くほうが圧倒的に多いんです」

─あらゆる経験を積んだ貝阿彌さんですが、学生時代に学んでおけば良かったと思うことはありますか

基本的に私は後悔することはありませんが、語学は唯一やっておくべきだったと思っています。特に英語は身につけておくべきでした。今のところ通訳で補えていますが、海外からのお客様とダイレクトに意思疎通できていたらビジネスがもっと広がっていたと感じます。

終身雇用が崩壊したいま、色んな働き方が存在する

─貝阿彌さんは社会に出てもやりたいことを見つけられなかったそうですね。同じような悩みを持つ人にアドバイスがあればお願いします

私の場合は陸上自衛隊を辞めてから改めて社会に出たわけですね。新卒で自衛官になり、それ以外でも様々なアルバイトや商社などを経験してきました。その後にとある不動産の社長と出会ってダイナミックさに驚いたんです。出会いをきっかけに不動産に入ったんですが、大切なのはきっかけだと思います。いろんな人に話を聞いて、共感を得るものとか反応したことにチャレンジしてみればいい。

「やりたいことなんて見つからなくても、気にせず興味があることに触れながら見つければいい」

─就職となると、簡単に転職してはいけないというイメージを持つ人もいますがどう思いますか

年功序列も終身雇用も崩壊したいま、興味のあるところで試しても良いのではないでしょうか。一度でも触れてみれば、向いてるか向いてないか自分で納得できますから。また、一生の仕事に出会えたのは、様々な仕事でスキルとアイテムを手に入れたからだと思います。ですから、やりたいと思ったことがあれば挑戦し、その仕事から得られる経験を積んでほしいですね。

─若いときはキャリアを無理に決め打ちできなくても「挑戦の時期」と捉えれば良い。その場では実を結ばなくても、いつか必要になった時に積み上げたスキルが役に立つと話した貝阿彌氏。指標となる素敵なお話をありがとうございました。